[開発]技術継承と最新技術の取り入れをもって、これから何をすべきかを考えて行動しようと思います。

技術継承と最新技術の取り入れをもって、これから何をすべきかを考えて行動しようと思います。

2015年10月掲載
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1.主な業務内容

入社してからは生産技術部として、製品や設備の解析をして不具合やバラつきの要因を探り、様々な視点から改善をして設備の信頼性高めるような事をしていました。宇都宮工場に転勤後は開発部門として、お客様と一緒に製品開発や金型開発を行っております。

2.渦流探傷機について

任された仕事の中で特に大きな業務として、渦流探傷機という検査設備の立上げ・改善がありました。渦流探傷とは、電磁気を利用して金属の表面欠陥を探す非破壊検査の一つで、航空機や原子炉熱交換器の点検等でも使用されており、ドイツではポピュラーな検査手法だと聞いています。しかしながら当時は詳しい人が社内におらず、原理や理屈を一から勉強して設備の立上げ・客先認証まで出来ました。会社で勉強の支援をしてくれた事で結果的に非破壊検査技術者・レベル2の資格まで取る事ができました。また、オシロスコープを用いて信号のデータを取り、欠陥信号の解析や検出力の信頼性評価等をしていたので、「データを集めて数値をまとめて評価する」事の大切さと面白さをこの時に感じました。

yonekawa33.解析することについて

渦流探傷機のデータをまとめた経験からデータの大切さに気づき、様々な事を数値化して解析することをしました。

金型温度の調査をした時は、稼働中の金型の温度を測定する必要があったので、動画撮影の出来るサーモグラフィーを使って動的な温度変化を計測しました。接触式温度計では分からない温度の分布や時間的変化を色別で視覚的に見られる為、非常に分かりやすく、また、撮影した熱データを解析してグラフ化すると温度上昇の収束点や周期性を見つける事が出来たので、今までとは違った新たな視点で金型を見る事が出来ました。

新しい視点で見た結果をまとめて開発メンバーと議論すると、そこからイノベーションが生まれます。そういう視点で見た解析結果が昔からの暗黙知の裏付けとなっていたり、新しい工法のアイデアに繋がったりすることがとても面白いと感じます。

そういったデータ解析のツールとして、統計学を顧問に指導してもらったり、応用として品質工学の講習を受けさせてもらったりして更に解析力を伸ばすことを努力しています。ただ、信頼性の高いデータを得るにはn数を多く取る必要があり、サンプル収集の業務を助けてくれる人大募集中です。

4.宇都宮に転勤して

宇都宮工場に転勤することになった理由はお客様と共同で新製品を開発する為で、お客様の要望する製品性能とコストを考えつつ実現可能な製造方法を検討する、という営業と開発と生産技術を一緒にしたような仕事をしました。この時にも、「NGではないけどちょっと心配」というグレーゾーン的な問題を解析して、数値化したデータを元に議論し、お客様に安心して頂けた事が沢山あり、数値化する事の重要性を再認識しました。

この開発はお客様都合により一旦中断となりましたが、別の会社のものづくり文化を知る事が出来ましたし、一番良かったのは営業・経理・開発・生産技術という広い視点でものづくりを考える事が出来たことだと思います。

宇都宮工場では継続して新規案件の金型開発を行っています。実は金型開発は宇都宮工場に来るまで未経験だったので分からない事だらけでした。しかも今は同時に8品種立ち上げているので大忙しです。

でも、分からない事も本社開発の先輩に聞けば教えてもらえますし、製造の人にアドバイスもらったりしながらやっています。金型の事も絶賛勉強中です。

5.今後について

私は、日伸工業は良くも悪くも古い会社だと思っています。創業から56年分の経験と蓄積されたノウハウは財産で、ベテランの方の技術は必ず継承すべきだと思います。しかしながら、それに頼りすぎて現代の考え方・働き方や最新技術を取り入れる事が少ないと感じています。そういう殻を破る為にこれから何をすべきかを考えて行動しようと思っています。

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【上司のコメント】

宇都宮工場で取引のあるお客様から当社と一緒に共同して開発をしたいという申し入れがあり、その任務に米川君が抜擢され宇都宮工場へ転勤してきました。

お客様と一緒に開発していく作業は、当社にとって初めてのことで指導できる先輩もおらず何もないところからのスタートだったのでいろいろと悩んだと思います。

お客様の都合でこの開発案件は中止となりましたがその経験を生かし、以後も新規開発案件に取り組んでもらっています。

現在、同時に3品種(計8型)の立ち上げを彼が中心になって進めてもらっており、プロジェクトリーダーとして素質も見えてきました。

今後は、営業(お客様との価格交渉)、製品開発、量産、収益確認まで一揆通観でこなせるエンジニアとして成長し当社のエンジニアの核となってくれることを期待します。

(2014年12月時点)